特別セッション

セッションタイトル / セッションオーガナイザー / 概要

Ⅰ.高機能化を実現する射出成形の計測と制御

 

山部 昌(金沢工大),室宮 丈雄(三協化成),瀬戸 雅宏(金沢工大)

成形加工では,成形機によって樹脂を「溶融して流し」,金型によって「形にして固める」のプロセスを経て製品がつくられます.特に射出成形では,これらのプロセスが過渡的に行われ,その現象によってさまざまな不良現象が生じる場合があります.一方,プロセス条件を上手くコントロールすることにより,射出成形品の高精度化や高機能化も期待できます.そのためには,プロセス制御技術に加えて様々な計測技術が不可欠となります.本セッションでは,射出成形の高機能化実現に向けて,成形プロセスの制御技術,成形品や,成形機,金型等の計測技術に関する講演を広く募集し,射出成形のさらなる発展について議論したいと考えています.多くの方のご講演ならびにご参加を期待します.

Ⅱ.成形加工による構造制御と解析手法の最前線

新田 晃平(金沢大),比江島 祐介(金沢大),竹下 宏樹(滋賀県大),山口 政之(北陸先端大)

高分子加工製品の機能・特性は,その一次構造だけではなく成形時に与えられた流動場や冷却条件などによって劇的に変化します.すなわち,成形加工によって構造を制御することは先端材料の設計において必要不可欠です.また,近年では構造解析技術が大きく進化し,材料設計の有力な武器となっています.このような現状を踏まえ,本セッションでは成形体の構造制御とその解析方法における最先端研究について議論する場を提供します.

Ⅲ.高信頼・高機能な複合材料構造を実現する材料・成形加工技術の最前線

 

田中 基嗣(金沢工大),斉藤 博嗣(金沢工大),中田 政之(金沢工大),永田 員也(富山県大),大越 雅之(富山県大),上田 政人(日本大)

近年,より高信頼・高機能な複合材料構造の実現を目指して,ナノセルロースやナノカーボンなどの強化材・フィラー,難燃性・導電性・生分解性・修復性などを持つ樹脂,および界面制御・マルチマテリアル接合をはじめとした素材・材料技術の開発,3D プリンティングをはじめとする成形加工技術の開発が進められています.しかしながら,航空機や自動車のみならず,インフラストラクチャ―や医療分野などあらゆる用途に複合材料を適用するためには,信頼性・機能性をさらに改善しなければなりません.本セッションでは,新しい複合材料構造のための材料・成形加工技術に焦点を当て,その現状と展望についてディスカッションする場を提供したいと考えています.

Ⅳ.素材からものづくりまでをつなぐ地域の底力

 

亀田 隆夫(三光合成),水野 渡(富山県産業技術研究開発セ),奥村 航(石川県工試)

北陸信越地域は,プラスチックの成形加工に用いられる素材の開発にはじまり金型や成形機の製造あるいはそれらを用いた加工を行う企業が多数集まっています.これらの企業では,地域の大学や公設試験場等とも積極的に関わり合いながら,多くの新技術や新商品を開発しています.本セッションは,企業,大学や公設試験場の個々の取り組みだけでなく共同開発事例も交えて,地域の産業の発展に関する議論の場を提供します.